2013年10月10日木曜日

海外各国に見る、遺伝子組み換え作物の栽培の動向(第11回 ブルキナファソ)

アフリカ西部に位置するブルキナファソは、人口が158万人、その93%が農業従事者という農業国で、GDPにおける農業の割合が28%を占めています(訳注:日本は同1%(1))。
2012年は、ブルキナファソの農家にとって遺伝子組み換え(害虫抵抗性: Bt )ワタ利用の5年目となりました。同国のワタの栽培面積約615,800ヘクタールですが、そのうち51%にあたる約313,800ヘクタールで遺伝子組み換えワタが利用されており、2011年の247,000ヘクタールから27%増加しています。

【従来品種のワタと比較した、遺伝子組み換えワタのベネフィット比較(2)

  • 単位面積あたりの収量が約20%増加
  • 殺虫剤使用回数の減少(6回の散布から2回の散布)、及び労働力の削減
  • ヘクタール当たり収益が50%、金額にして95.35ドル(約9,500円)増加
  • ブルキナファソ全体で推定3,000万ドル(約29.7億円)の農業利益の向上はGDPを上昇させ、利益のうち53 - 67%が農業生産者へ還元(2009-2011年の実績からの試算)



(1)農林水産省 GDP(国内総生産)に関する統計  
(2)ISAAA Briefs, No.44 p.140-144 (2012)