2013年10月10日木曜日

弊社ブログ更新のお知らせ(「遺伝子組み換え作物見学会」のブログ)

日本モンサント株式会社は、今夏も遺伝子組み換え作物の見学会を実施しました。その際の作物の生育状況、参加者の皆様から頂いた感想などを、写真と共に弊社のブログで紹介しております。是非一度、ご覧下さい。

日本モンサント株式会社「遺伝子組み換え作物見学会」のブログ

モンサント・カンパニー、Forbes誌の「革新的企業100社」の34位に選出

この度、モンサントカンパニーは米国のForbes誌において「革新的企業100社」の34位に選出されました。 この評価では、企業が現在携わっているビジネス(製品、サービス、市場)をもとに、投資家が株価の将来性を予測する「イノベーション・プレミアム」という独自の指標によってランキングが作成されています。また、株式時価総額 10億ドル(1ドル=99円として約990億円)以上、売上高の2.5%以上をR&Dに費やし、7年間の公開データがあることが評価対象企業としての条件となっています。

2013年8月21日 / Forbes (英語)
http://www.forbes.com/innovative-companies/

モンサント・カンパニー、モンサント・ビーチェル-ボーローグ国際奨学金プログラム(MBBISP)へ、新たに300万ドル(約3億円)の拠出を発表

モンサント・カンパニーは、次世代の世界的なイネ、小麦の育種分野における研究と研究者の育成を目指した、モンサント・ビーチェル-ボーローグ国際奨学金プログラム(MBBISP) に新たに300 万ドル(約2億9,700万円)を拠出すると表明しました。これまでにMBBISP プログラムは、21 カ国の52 名の学生を支援してきました。今回の追加拠出を合わせると、MBBISP へのモンサントの拠出額は合計1,300 万ドル(約12億8,700万円)となり、2016年まで継続する予定です。なお、2014年度の申込期間は、2013年11月1日から2014年2月1日までとなっております。

モンサント・カンパニーからのプレスリリース全文は以下からご覧いただけます(英文)。
http://news.monsanto.com/press-release/sustainability/monsanto-company-commits-additional-3-million-continue-international-sc

2014年度の申込み等、MBBISPプログラムについて詳しくお知りになりたい方は、以下を参照下さい。

ビーチェル‐ボーローグ国際奨学金プログラム(英語)

2014年度 書類受付期間: 2013年11月1日~2014年2月1日迄
http://www.monsanto.com/improvingagriculture/Pages/beachell-borlaug-international-scholars-program.aspx

スペイン 遺伝子組み換えトウモロコシ栽培面積が20%増加

【記事要約】
スペイン農業省の試算によれば、2013年の遺伝子組換えトウモロコシ(MON810)の栽培面積は、対2012年比で19%増の138,543ヘクタールとなりました。これはスペインのトウモロコシ栽培面積(424,491ヘクタール)の約3分の1に相当する面積です。

2013年8月16日 / Farmers Weekly (英語)
http://www.fwi.co.uk/articles/16/08/2013/140574/spanish-gm-maize-area-increases-by-20.htm

フィリピン「遺伝子組み換えイネ(ゴールデンライス)を破壊したのは誰か」をめぐる真実 (環境活動家マーク・ライナス氏寄稿文)

【寄稿文要約】
 2013年8月に、ニューヨークタイムズ、ニューサイエンティスト、BBCニュースなどのメデイアにおいて、「フィリピンで400人もの怒った農民が、遺伝子組み換えイネ(訳注:ビタミンA含有量を増加させた、ゴールデンライス)の試験圃場を破壊した」というニュースが報道されました。
しかし、その内容は事実とは異なるもので、実際には、「IRRI(International Rice Research Institute: 国際稲研究所)でのイベントに参加するためにバスでやってきた農民がうろたえる横で、遺伝子組み換えに反対する活動家達が穀物を破壊した」というものでした。
ゴールデンライスの試験は、フィリピンの国際稲研究所(IRRI)や公的機関により実施されるプロジェクトであり、将来的には農家へ種子が無償提供され、種子の増殖と栽培が奨励される予定でした。しかし「ゴールデンライスは多国籍企業がフィリピンのコメ市場を乗っ取るのを促すために生産されている」との陰謀説を主張する活動家組織もあり、グリーンピースも「ゴールデンライスは健康面で問題がある」と主張してこの破壊行為を支持しましたが、実際リスクがあるという証拠は何もありません。

このゴールデンライスの試験圃場の破壊は、意味もない多くの死者を生み出す事になるかもしれません。

ゴールデンライスは、遺伝子組み換え技術を使ってビタミンAの前駆体であるベーターカロチンを生産するよう改良されたもので、黄金色をしています。コメに頼って生活する何百万もの貧困諸国の人々は、食事からビタミンAを摂ることが出来ないため、ビタミンA欠乏症により、失明し、死に至っています。世界保健機構(WHO)によると、毎年25万人から50万人の子供が、食事から十分なビタミンAを摂ることができないために失明し、その半分が12か月以内に死に至っている推定しています。また、ビタミンA欠乏症は免疫機能を低下させるため、下痢や麻疹、肺炎のような他の要因からの総合的な死亡率をも引き上げています。これらのビタミンA不足による疾病の犠牲者は、年間で約100万人、一日当たりに換算して約2,700人、そのほとんどが5歳以下の子供であると、推測されています。
世界的なビタミンA欠乏症の解決には、食事の多様化、カプセル状のサプリメントの提供、そして食物の栄養価の強化も大切な戦略である事は、IRRIのホームページにも記載されています。しかし、カプセル状サプリメントの場合、三か月ごとに子供に与えなければならず、物流面で大きな課題となり単独では機能しません。アメリカ科学振興協会の前会長であるニーナ・フェドロフは「ゴールデンライスは、想像できるもっとも直接的な方法、すなわち主食を通して重要な栄養問題を解決しようとするものだ」と述べています。

今回の破壊活動により、圃場試験のやり直しが必要となれば、ゴールデンライスの上市は、何か月も遅れることになるでしょう。活動家たちがさらに妨害を行ったり、プロジェクトを邪魔する戦略をとってくると、それ以上に遅れる可能性もあります。これら活動家たちによって、ゴールデンライスの上市が遅れることになれば、どれくらいの数の子供たちが余計に死ぬことになるでしょうか?遺伝子組み換えに反対する活動家たちがプロジェクトの邪魔をせず、予定通りに計画が進めば、ゴールデンライスはフィリピンで早ければ二年で、その直後にバングラデシュ、インドネシアで入手できるようになります。

遺伝子組み換え作物に反対する活動家が将来的に成功を収めれば、その成功は、これら東南アジアの各地で人目につかず、人里離れた貧困地域で苦しみながら死んでいく子供たちの墓石に刻まれることとなるでしょう。

マーク・ライナス (環境活動家、元GM反対活動家)
2013年8月26日 / Slate (英語)
http://www.slate.com/blogs/future_tense/2013/08/26/golden_rice_attack_in_philippines_anti_gmo_activists_lie_about_protest_and.html

海外各国に見る、遺伝子組み換え作物の栽培の動向(第11回 ブルキナファソ)

アフリカ西部に位置するブルキナファソは、人口が158万人、その93%が農業従事者という農業国で、GDPにおける農業の割合が28%を占めています(訳注:日本は同1%(1))。
2012年は、ブルキナファソの農家にとって遺伝子組み換え(害虫抵抗性: Bt )ワタ利用の5年目となりました。同国のワタの栽培面積約615,800ヘクタールですが、そのうち51%にあたる約313,800ヘクタールで遺伝子組み換えワタが利用されており、2011年の247,000ヘクタールから27%増加しています。

【従来品種のワタと比較した、遺伝子組み換えワタのベネフィット比較(2)

  • 単位面積あたりの収量が約20%増加
  • 殺虫剤使用回数の減少(6回の散布から2回の散布)、及び労働力の削減
  • ヘクタール当たり収益が50%、金額にして95.35ドル(約9,500円)増加
  • ブルキナファソ全体で推定3,000万ドル(約29.7億円)の農業利益の向上はGDPを上昇させ、利益のうち53 - 67%が農業生産者へ還元(2009-2011年の実績からの試算)



(1)農林水産省 GDP(国内総生産)に関する統計  
(2)ISAAA Briefs, No.44 p.140-144 (2012)