で1億6,000万ヘクタール、そのうち約50%が途上国における栽培です。また2012年には途
上国での栽培面積が、先進国のそれを上回ると予測されています。本コーナーでは、ISAA
A年次報告書(Global Status of Commercialized Biotech/GM crop: 2011)や国連食糧機
関(FAO)、アメリカ農務省(USDA)の統計データを中心として、GM作物を栽培する各途
上国の状況、GM作物栽培国と世界/日本との繋がりや、GM作物栽培国で達成されたメリッ
トをご紹介します。
第一回:ブラジル (上)
◇2011年にブラジル国内で栽培されたGM作物
- 大豆:除草剤耐性大豆:国内栽培の83%がGM 品種 (1)
- トウモロコシ:害虫抵抗性、除草剤耐性、スタック品種
夏作トウモロコシの54%、冬作トウモロコシの80%がGM品種 (1) - ワタ:害虫抵抗性、除草剤耐性、スタック品種:国内栽培の39%がGM品種 (1)
◇世界/日本の食卓とブラジル農業との繋がり(大豆)
- 世界の大豆生産量の26%(6,851万トン)がブラジル産(2009年、世界第2位)(2)
- 世界の大豆輸出量の35%(2,856万トン)がブラジル産(2010年、世界第2位)(3)
- 日本が輸入している大豆の18.8 %(53万トン)がブラジル産(2011年、2位)(4)
(1) Global Status of Commercialized Biotech/GM crop: 2011. P.27-44
(2) FAO-Stat: http://faostat.fao.org/site/339/default.aspx
(3) FAO-Stat: http://faostat.fao.org/site/342/default.aspx
(4) 財務省貿易統計:
http://www.customs.go.jp/toukei/srch/index.htm?M=13&P=1,2,,,,,,,,4,1,2011,0,0,0,2,20307,,,,,,,,,,1,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,20
<<筆者補足>>
ブラジル産大豆は世界の大豆輸出(流通量)の35%を占め、世界や日本の食料安全保障に
欠かせない存在となっています。またブラジルの大豆生産の83%にはGM品種が利用されて
います。GM技術はブラジルの大豆生産、世界の大豆需給にとって欠かせない存在といえま
す(次回は引き続きブラジルにおけるメリットについて報告いたします)。