2011年8月31日水曜日

第5回:優良な種子がフィリピンのトウモロコシ生産を成功に導く

前号(第4回)では、単位面積あたりのトウモロコシ収量の増加について、米国とEUを中心にご紹介しました。今号ではフィリピンにおける遺伝子組み換えトウモロコシの普及と、収量の増加についてご紹介します。(United in Growth P.11)http://www.monsanto.com/SiteCollectionDocuments/2010-csr-report.pdf

フィリピンのトウモロコシ生産は、2000年を基準に2030年までに穀物収量を倍増させるための収量増のペースを順調に達成してきています。近年のこうした収量増加の多くが、優良な種子の利用によってもたらされていると考えられます。フィリピンでは2003年に遺伝子組み換えトウモロコシが栽培できるようになり、それ以来遺伝子組み換え技術の利用が年々広がっています。2009年には100万エーカー(40万ha)以上で遺伝子組み換えトウモロコシが作付けされ、栽培面積は前年度に比べて40%増加しました。フィリピンの農業生産者は遺伝子組み換えトウモロコシの利用により、全体で8,800万ドル(1ドル=80円計算として約70億円)の収益を新たに得ています。
なお参考までに、フィリピンの単位面積あたりのトウモロコシ収量の推移(1990年~2008年)が、以下のリンクにてグラフでご覧いただけます。これを見ると、遺伝子組み換えトウモロコシの種子が導入された2003年以降、フィリピンのトウモロコシ収量が順調に増加している事が分かります。

http://www.monsanto.co.jp/news/newsclip/image/vol93/united-in-growth.gif