2011年12月26日月曜日

お知らせ

前号のメルマガでも紹介した通り、今年12月9日からハワイ産の遺伝子組み換えパパイヤ(レインボー種)の、日本での輸入と販売が始まりました。発売から2週間が経ち、このパパイヤを購入して食べた感想、意見などが、個人ブログなどで多く紹介されています。
今回は号外として、遺伝子組み換えパパイヤに関する個人ブログ、また、日本での販売開始が海外でどの様に紹介されているかを、まとめてご紹介いたします。遺伝子組み換え食品でこれほど前向きな意見がソーシャルメディアに出てきたことはありません。やはり、美味しさを実感できるからでしょうか?
年末を迎えて寒い日が続きますが、南国フルーツのパパイヤを食べ、暖かい南国に思いを馳せるのも一興ではないでしょうか。

遺伝子組み換えパパイヤの購入、試食体験などを紹介した個人ブログ

・栽培日記:GMパパイヤとドライフォグ栽培
http://rami-pas.cocolog-nifty.com/blog/

・食のシンポジウム: パパイヤ食べた~い! 買いました 遺伝子組み換えパパイヤ「レインボウ」
http://ameblo.jp/shokunosymposium/entry-11106144850.html

・アロハストリート:日本でハワイ産パパイヤが販売スタート
(ハワイ産のレインボー・パパイヤが日本のコストコで販売開始。
パパイヤの切り方、食べ方の案内書つき!)
http://www.aloha-street.com/whatshot/2011/12/post-1905.html

・ハワイの歩き方:GM Papaya Appears in Japan
http://www.hawaii-arukikata.com/news/2011_1213-papaya.html

・ハワイロード:遺伝子組み換えパパイヤ
http://hawaii-road.com/news/20111215.html

・mahaloha :日本で遺伝子組み換えパパイア:販売開始
http://mahaloha-hawaii.blogspot.com/2011/12/blog-post_12.html

遺伝子組み換えパパイヤの販売開始を紹介した、海外のサイト

・ハワイ農務省:「レインボー」パパイヤが日本のコストコで販売開始(日本語)
http://www.usdajapan.org/jp/newsroom/2011/Release_papaya_J.pdf

・ハワイパパイヤ協会 :パパイヤの種類と選び方、レインボーQ&A(日本語)
http://www.hawaiipapaya.com/japanese/kind.htmlhttp://www.hawaiipapaya.com/japanese/qa.html

・アメリカ農務省:Japan Announces Approval of Hawaiian Rainbow Papaya(英語)
http://www.usdajapan.org/en/newsroom/index.html

・国際アグリバイオ事業団(ISAAA):Japan Imports GM Papaya from Hawaii(英語)
http://www.isaaa.org/kc/cropbiotechupdate/online/default.asp?Date=9/30/2011#8550

2011年12月21日水曜日

お知らせ

ハワイ産の遺伝子組み換えパパイヤ(レインボー種)の日本での輸入、販売が12月1日に解禁された事から、国内のスーパーでも、このパパイヤが店頭に並び始めました。新聞報道、個人のブログなどで、店頭販売の様子が紹介されています。
Sankei Biz:「日本でハワイの味」に様子見も 遺伝子組み換えパパイア、輸入可能に
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/111209/ecc1112091034001-n1.htm 
個人ブログ、食のシンポジウム: 「パパイヤ食べた~い!これは予想外」
http://ameblo.jp/shokunosymposium/entry-11105468219.html

また、日本の遺伝子組み換えパパイヤ流通解禁のニュースは、海外でも紹介されています。
ISAAA(国際アグリバイオ事業団):JAPAN IMPORTS GM PAPAYA FROM HAWAII
http://www.isaaa.org/kc/cropbiotechupdate/online/default.asp?Date=9/30/2011#8550

「ハワイ旅行で食べたあのパパイヤを、もう一度味わいたい!」という方は、一度試してみたらいかがでしょうか。

モンサント・ビーチェル‐ボーローグ国際奨学金プログラムの申込者募集のお知らせ

モンサント・カンパニー(米国)では、「持続可能な農業(Sustainable Agriculture)」の取り組みの一環として、イネやコムギ育種を志す学生を対象にした奨学金制度を創設しています。この奨学金は、194060年代に世界の穀物生産を倍増させた「緑の革命」の生みの親として世界的に著名なイネ、小麦育種家であるヘンリー・ビーチェル博士と、ノーマン・ボーローグ博士に敬意を表して創設されました。
モンサント・ビーチェル    ボーローグ国際奨学金プログラムは、以下の2点を目標としています。

  1. 農業分野における将来の指導者として力を発揮できる、優れたイネ、小麦育種家の育成支援 
  2. 特に発展途上国において公的研究機関が行っている重要なプロジェクト、ミッションを経験する機会を、若手研究者へ提供すること

2012年度の奨学金受付は、201221日まで募集しています。イネ育種、小麦育種分野において博士号取得を目指す学生であれば日本からもご応募いただけますので、興味をお持ちの方は下記URLをご参照の上、ご応募下さい。 
モンサント・ビーチェル    ボーローグ国際奨学金プログラム
http://www.monsanto.co.jp/responsibility/sustainable-ag/mbbisp-program/

第8回:ステアリドン酸オメガ-3ダイズ(SDAダイズ)

今号では、健康増進効果を持つ脂肪酸(ステアリドン酸:SDA)を含有するダイズをご紹介いたします。この遺伝子組み換えダイズは消費者の健康増進メリットを目的として開発されました。(United in Growth P.18)
http://www.monsanto.com/SiteCollectionDocuments/2010-csr-report.pdf

魚油等に含まれるオメガ-3脂肪酸(EPAやDHAなど)の摂取は、心血管系への健康増進効果が知られており、アメリカ心臓協会では、一日に500mgのオメガ-3脂肪酸を摂取する事を推奨しています。しかし世界の人口が増加する中、水産資源供給は減少しつつあり、世界的にオメガ-3を十分に摂取できない状況になりつつあります。
モンサント・カンパニーでは、人の体内でEPAやDHAに変換されるステアリドン酸(SDA)という脂肪酸を含有するダイズ品種を、遺伝子組み換え技術によって開発しています。このダイズを栽培する事で、オメガ-3脂肪酸を魚だけではなく畑(ダイズ)からも供給する事が可能となります。このダイズの栽培と利用は、消費者へ健康メリットを提供すると同時に、水産資源の枯渇を緩和できると、モンサント・カンパニーは考えています。

フランス最高裁判所と欧州司法裁判所、フランス国内でのGMトウモロコシ栽培禁止は、違法であると確認

【記事要約】
2008年に国内での遺伝子組み換え(GM)トウモロコシ(MON810)の栽培を禁止したフランス政府の措置に関して、これを違法と判断した欧州司法裁判所を、フランス最高裁判所が支持すると発表しました。欧州司法裁判所とフランス最高裁判所は共に、フランス政府がGM作物による人体、環境に対するリスクに関し何ら科学的な根拠を示していない事を指摘した上で、栽培禁止措置は不当として、栽培禁止を覆す判断を出しました。
欧州委員会共同研究センター(JRC)の調査結果によると、(訳註:2007年までフランス国内で栽培され、2008年に禁止された)トウモロコシ品種は、害虫の発生が多い、フランスに隣接するスペインのサラゴサ州において、収穫量を平均で11.8%増加させ、農薬散布にかかるコストをヘクタールあたり20.04ユーロ(1ユーロ105円として2,100円)削減するなど、農業生産者の所得を1ヘクタール当たり122ユーロ(約12,800円)増加させました。この結果に基づき試算すると、2008年以降4年間に及ぶフランス政府の違法な栽培禁止措置により、フランスの農業生産者は4,000万ユーロ(約42億円)の潜在的な所得を失い、37万トン以上のトウモロコシ生産量が失われた事になります。
革新的農業技術の利用を禁止する事は、病害虫による収量のロス、公共、民間分野における研究開発への投資抑制など、社会的なコストを伴います。
(1) Joint Research Centre of the European Commission (2008). "Adoption and performance of the first GM crop introduced in EU agriculture: Bt maize in Spain.” Also published in Nature Biotechnology, April 2008.
http://ftp.jrc.es/EURdoc/JRC37046.pdf 
2011年11月28日/SEED QUEST
Highest courts in France and EU confirm France’s ban on GM crops is illegal
http://www.seedquest.com/news.php?type=news&id_article=22629&id_region=&id_category=1&id_crop

7. 国別栽培状況

弊社ホームページでは、知っているようで実はよく理解していない、「だけど、今さら人に聞くのも・・・」といった遺伝子組み換えの基礎知識をご案内しています。このコーナーでは、下記リンク先(弊社ホームページ内「資料室」)から、毎回トピックを紹介していきます。
○遺伝子組み換え作物基礎知識○
http://www.monsanto.co.jp/data/knowledge/index.html

国際アグリバイオ事業団(ISAAA)の報告によると、2010年に遺伝子組み換え作物の商業栽培を行った国は、前年から4カ国増えて、世界で29カ国となりました。アメリカや、カナダ、アルゼンチンなど、早くから遺伝子組み換え作物を栽培している国において継続して栽培面積が増加しているだけでなく、新たに遺伝子組み換え作物の商業栽培を始めた国もあります。どこの国で、どんな農作物が栽培されているのでしょう?下記のリンク先からは、国別の栽培状況や、先進国よりも途上国で遺伝子組み換え作物の栽培面積の伸びが大きい様子などを図やグラフでご覧いただけます。
http://www.monsanto.co.jp/data/countries.html

GMOワールドII(FOOCOM.NET内)

今号では、GMOワールドII(FOOCOM.NET内)をご紹介します。
GMOワールドIIは、「遺伝子組み換え作物・食品の国際動向について情報収集・分析を行っている著者が、一般の新聞ではほとんど取り上げられない国際情勢を紹介つつ、単純な善悪二元論では割り切れない遺伝子組み換え作物・食品の世界を考察」しています(GMOワールドII紹介文より)。遺伝子組み換え作物に関する海外の規制、表示制度、その他タイムリーな話題について活発な情報提供が行われています。
詳しくはこちらをご覧下さい。
http://www.foocom.net/CATEGORY/GMO2/

2011年11月15日火曜日

<特別コラム> TPP(環太平洋パートナーシップ協定)参加交渉と、遺伝子組み換え(GM)作物

このところ、TPPの参加とGM作物、GM食品を関係付けた報道が多く見られます。この中で情報不足や誤解に基づく報道が多く見られる事から、今回このセクションではTPPとGM食品に関連するポイントを整理してご紹介します。


ポイント
  1. GM作物の食品安全性は法律に基づき科学的に安全性が評価され、安全性が認められた作物のみが流通しています。
  2. 各国政府が食の安全を確保するための権利は、WTO(世界貿易機関)でも認められています。このためTPP交渉へ参加することが、日本独自の食品安全性基準の緩和へ直接的に繋がるわけではありません。
  3. 日本のGM食品表示は、農作物の産地表示などと同じように消費者の「知る権利」の担保を目的としたもので、食品安全性を示したものではありません。ですから、食品の安全性と表示のルールは異なる議論です。

第7回:窒素肥料を有効に利用できる作物の開発

このコーナーでは、モンサント・カンパニーが注力する “持続可能な農業(Sustainable Agriculture)”への取り組みを、弊社の年次報告書 (United in Growth:2010年11月2日発行)よりご紹介しています。今号では、(United in Growth P.19)
http://www.monsanto.com/SiteCollectionDocuments/2010-csr-report.pdf

農作物を育てるには水や土だけでなく、肥料や農薬など様々な農業生産資材(資源)が必要です。モンサント・カンパニーでは、第2回でご紹介した乾燥耐性作物以外にも、農業生産に必要な資源量を抑えつつ、収量を増加させるための研究開発を進めています。そのひとつが窒素有効利用作物です。
モンサント・カンパニーでは、遺伝子組み換え技術を用いることによって「通常の窒素条件下での作物収量を改善し、低窒素状況下で収量の安定化を図ることができる」、「作物の窒素肥料の利用効率を向上させることによって、作物に吸収されず土壌に残り、河川へ流入し環境を汚染する窒素成分を削減できる」作物の開発を進めています。
窒素を含む肥料原料(窒素・リン酸・カリなど)は、世界的な人口増加や中国・インドにおける穀物需要増加から、需給動向が年々厳しく、価格も上昇してきています(下記リンク先参照)。
モンサント・カンパニーは、遺伝子組み換え技術を用いた品種改良により、肥料使用量を削減しても収量を維持させることで、「持続可能な農業(Sustainable Agriculture)」の実現に貢献できると考えています。

<参考>
農業共同組合新聞 春肥の価格4.3%値上げ - JA全農
http://www.jacom.or.jp/news/2011/10/news111031-15286.php
肥料をめぐる情勢について(農林水産省作成資料:平成21年3月)
http://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/nenyu_koutou/n_kento/pdf/siryo2.pdf

スペイン:GM作物の利用割合が、過去最高に達する

【記事要約】
2011年9月時点で、スペインにおける害虫抵抗性(Bt)トウモロコシの栽培面積は97,326ヘクタール、同国内のトウモコシ栽培面積割合にして26.5%と、過去最高の水準に達しました。
内訳を見ると、アラゴン州が41,368ヘクタール、カタロニア州とエクストレマドゥール州がそれぞれ29,632ヘクタール、10,567ヘクタールでした。これまで同様、2011年もスペインの農業生産者は、GMトウモロコシを用いることで生産量を増加させ、農業生産に必要な資源投入量を減少させながら収量を上げる事が可能となりました。

2011年9月23日/ ISAAA
ADOPTION OF GM CROPS IN SPAIN REACHES RECORD HIGH
http://www.isaaa.org/kc/cropbiotechupdate/article/default.asp?id=8501

ポルトガル:2011年GMトウモロコシの栽培面積は、60%増加

【記事要約】
ポルトガル農業・地域開発省が発表した公式データによると、ポルトガル国内の害虫抵抗性(Bt)トウモロコシの栽培面積は、2011には7,843ヘクタールと、2010年の4,868ヘクタールに比較して60%増加しました。この増加は、ポルトガルの農業生産者がGM作物の利用が、持続的な農業生産や、ポルトガル農業の国際競争力の確保において重要と確信したことを示しています。ポルトガルの農業生産者は、1998年にEU域内で栽培が認められて以来、GM作物の利用によって利益を得ています。

2011年11月21日/ ISAAA
GM CROP ADOPTION IN PORTUGAL INCREASES BY 60% IN 2011
http://www.isaaa.org/kc/cropbiotechupdate/article/default.asp?ID=8658

英国:飢餓が、イギリスのGM小麦の認可に関する議論の呼び水に

【記事要約】
アメリカ合衆国小麦連合会の政策担当部長であるShannon Schlecht氏は「飢餓がGM小麦に関する議論の呼び水となった」と述べています。 Schlecht氏は、ロンドンで開かれた会議の席上、先月イギリス国内でGM小麦の圃場試験が認可された事はヨーロッパでGM小麦実用化にむけた「大きな前進」としています。
国際的非営利活動法人であるOxfam International によると、2010年以降高騰している食料価格は1,000万の人々を困窮させ、世界の飢餓人口は再び10億人に達する可能性があります。また国連食糧農業機関(FAO)と国際連合(UN)によると、2050年までに世界人口が90億人へと増加する中、現在より70%の食料増産が成し遂げられなければなりません。
Schlecht氏は、「バイオテクノロジーや遺伝子組み換え作物に関する議論は、よりオープンになりつつある」とし、「私達は世界の食料需要を満たす事ができる技術へ目を向ける必要があり、バイオテクノロジーはこれを達成するための一つの要素」と述べています。
国際連合によると、この10年間で小麦価格は80%上昇、トウモロコシ価格は74%上昇し、食品価格は2倍以上になりました。
アフリカの数カ国の農業生産者は既にGM作物の利用を始めている他、食用穀物の生産を改善できるGM作物に興味を持っている国もあります。
1996年、GM作物の栽培は6カ国でが開始しましたが、2010年時点で、GM作物を商業栽培している国は29カ国にまで増加しています。

2011年10月6日/ Bloomberg
Hunger Opens Discussions on Biotech Wheat as U.K. Approves Trial
http://www.bloomberg.com/news/2011-10-06/hunger-opens-discussions-on-biotech-wheat-as-u-k-approves-trial.html

6. 世界での作付面積

弊社ホームページでは、知っているようで実はよく理解していない、「だけど、今さら人に聞くのも・・・」といった遺伝子組み換えの基礎知識をご案内しています。このコーナーでは、下記リンク先(弊社ホームページ内「資料室」)から、毎回トピックを紹介していきます。
○遺伝子組み換え作物基礎知識○
http://www.monsanto.co.jp/data/knowledge/index.html

遺伝子組み換え作物の栽培面積は、大規模商業栽培が開始された1996年から毎年増加し、2010年には1億4,800万ヘクタールに伸びています。2010年の遺伝子組み換え作物の栽培総面積の48%は発展途上国におけるもので、栽培面積の増加率は発展途上国が先進国よりも高く、2015年までには発展途上国における栽培面積が、先進国の栽培面積を超えると推測されています。2011年2月に発表された国際アグリバイオ事業団(ISAAA)の報告によると、1996~2010年の15年間の栽培面積累計は10億ヘクタールに達しました。(さらに詳しくは下記のサイトをご覧ください)
http://www.monsanto.co.jp/data/plantarea.html

<イベントのお知らせ>「高校生のディベートによる遺伝子組換え農作物に関する議論」のご案内

独立行政法人科学技術振興機構(JST) が主催する「サイエンスアゴラ2011」において、全国から参加した高校生により、遺伝子組換え農作物の利用の得失について、ディベートが行われる予定です。一般からの参加、聴衆も可能ですので、興味のある方は是非、お誘いあわせの上、ご参加下さい。以下、「サイエンスアゴラ2011」のHPからの転載です。

「高校生のディベートによる遺伝子組換え農作物に関する議論」
主催:食のコミュニケーション円卓会議
共催等:[協力]筑波大学、(独)農業生物資源研究所
日時 :11/20(日)10:30-12:00
会場 :日本科学未来館 7階 会議室3
内容 :
遺伝子組換え農作物の利用の得失について高校生がディベートを行います。そのディベートの終了後、会場からの意見や疑問に高校生を含む参加者が意見交換をして共に考えることで、ディベートに参加した高校生のみならず、会場に来られた方々と遺伝子組換え農作物の利用に関する科学的なコミュニケーションを進めます。
http://www.scienceagora.org/scienceagora/agora2011/program/Mb-58.html

2011年10月25日火曜日

お知らせ

2011年8月31日、遺伝子組み換えパパイヤ(品種:レインボー)の表示に関する消費者庁の告示が行われ、同日付の官報に掲載されました。これにより、この遺伝子組み換えパパイヤは、年内にも安全性に関する認可が終了し、日本国内へ輸入できる様になると考えられます。遺伝子組み換えパパイヤレインボー品種は、ハワイの産地がウイルスによる大規模な被害に見舞われたことを受けて開発され、ハワイをパパイヤ産地としてよみがえらせた品種です。日本へ輸入されると、遺伝子組み換え作物のうち、主に生食用に供されるものとしては国内初の例となります(Food Watch Japan HPに、一部加筆修正)。

詳しくはこちら Food Watch Japan :遺伝子組み換えパパイヤ“輸入解禁”へ
http://www.foodwatch.jp/column/sienrls/rpt00018_110831.php

弊社セミナー 「モンサント・カンパニーの遺伝子組み換え機能性大豆~オメガ-3脂肪酸の健康効果とそれを産生するダイズの食品への利用~ 」(10月4日実施) のご報告

去る2011年10月4日(火)、弊社セミナー「モンサント・カンパニーの遺伝子組み換え機能性ダイズ ~オメガ-3脂肪酸の健康効果とそれを産生するダイズの食品への利用~」を、東京・八重洲にて開催いたしました。
当日は報道関係者、食品メーカー、流通業など幅広い分野から多数ご参加いただきました。セミナーでは、オメガ-3脂肪酸の心血管系疾患の予防効果などの健康ベネフィット、および遺伝子組み換え技術を用いて種子中にオメガ-3脂肪酸の一つであるステアリドン酸(SDA)を産生させたSDAダイズからとったSDAダイズ油の健康ベネフィット、市場性、嗜好性などについて、日本の専門家および来日したモンサント・カンパニーの担当者から紹介いたしました。
セミナー当日資料、講師略歴等については、以下のURLからご覧いただけます。
http://www.monsanto.co.jp/news/seminar/index.html

第6回:アフリカ、ブルキナファソにおける遺伝子組み換え害虫抵抗性ワタの利用と実績

このコーナーでは、モンサント・カンパニーが注力する “持続可能な農業(Sustainable Agriculture)”への取り組みを、弊社の年次報告書 (United in Growth:2010年11月2日発行)よりご紹介しています。今号では、アフリカの小国、ブルキナファソにおける遺伝子組み換え害虫抵抗性ワタの利用と、これによりもたらされたベネフィットをご紹介します。(United in Growth P.19)
http://www.monsanto.com/SiteCollectionDocuments/2010-csr-report.pdf

ブルキナファソは世界でも最も貧しい国のひとつで、200万の国民がワタ生産で生計を立てています。ワタの輸出は同国の輸出額の60%を占めていますが、害虫被害の頻発により、作物の90%が損害を受ける事もありました。遺伝子組み換え害虫抵抗性ワタが導入されるまで、作物を守る手段は農薬しかありませんでした。
2003年、ブルキナファソ農業大臣の要請によりモンサント・カンパニーはチームを結成し、同国において遺伝子組み換え作物に関する規制の枠組み、スチュワードシップ確立の助言を行い、ブルキナファソ国立農業環境研究所(INERA)は、同国に適した遺伝子組み換えワタ品種の選抜試験に必要な技術試験を設計しました。
2008年、4,500人のワタ生産者が6,800箇所で害虫抵抗性ワタ品種を栽培し、2009年には11万5000ヘクタールのワタ農地で害虫抵抗性ワタが商業栽培されました。国際アグリバイオ事業団(ISAAA)によると、害虫抵抗性ワタ品種の導入により、2009年には従来と比較して30%近い収穫量の増加と、50%以上の殺虫剤削減が達成され、1億ドル(約7,700億円)の経済的なベネフィットが達成できたと推定されています。
モンサント・カンパニーでは、優良な種子がより広く利用される事によって、世界的に食料が増産され、発展途上国の農業生産者の生活が改善されると同時に、生活者へもメリットをもたらすと考えています。

<「持続可能な農業」に関連する、最近のその他のトピック>
FAO(国連食糧農業機関)が10月6日に発表したレポートでは、世界の2011/2012年の穀物生産は前年に比べて約3%増の約23億トン/年になるものの、穀物全体の在庫率は年間消費量に対して21%前後という低水準が続くと予想しています。またFAOの直近の推定では、作物の不作、紛争、自然災害、食料価格の高騰などが原因で、世界の32カ国において援助が必要としています。

FAO: 世界の穀物生産は増加するも、需給は依然として逼迫を予想
World cereal markets expected to stay tight amid rising production 
http://www.fao.org/news/story/en/item/92544/icode/

アルゼンチン:世界各地における保全耕起(不耕起、減耕起)栽培の成功例として

【記事要約】
アルゼンチンは、農作物の不耕起栽培(訳注:畑の土を耕起せずに種を播いて栽培する方法)に長い成功の歴史を有しています。これは特に1990年代半ば以降、ラウンドアップレディー(以下RR)品種のダイズ、トウモロコシが導入されてから、急速に広まりました。現在アルゼンチンの(訳注:RR品種のダイズ、トウモロコシ)栽培面積のほぼ100%で不耕起栽培、もしくは減耕起栽培が行われています。
1996~1997年には栽培面積がダイズ全体の1%に満たなかったRRダイズ品種ですが、現在ではアルゼンチンのダイズ総作付面積の99%で栽培されていると推定されています。
(訳注:RR品種の作物を用いた)不耕起栽培の普及により、アルゼンチンへもたらされて経済的利益は、農業生産者における生産コスト低減、植物育種/農業バイオテクノロジー業界からの国庫への納税増加、そして、なにより食品価格の低減による消費者メリットなど、これまでに合計で約340億ドル(2兆6,180億円)と推定されています。
加えて、雑草防除が容易になったことにより、植物の茎など残渣が農地表面に残されることで土中の水分、有機物の喪失が抑えられ、風による侵食(風食)も抑えることが出来るようになります。作物根の成長阻害の防止、表土の流亡防止と保護を通じて、土壌の成分も保持されています。

2011年8月18日/Farmers Weekly
The success of conservation tillage around the world
http://www.fwi.co.uk/Articles/2011/08/19/128474/The-success-of-conservation-tillage-around-the-world.htm

ベトナム:遺伝子組み換え作物の栽培を、早期開始へ

【記事要約】
ベトナムの農務省副大臣のBui Ba Bong氏は、遺伝子組み換え作物の大規模栽培が、早ければ来年にもベトナム国内で始まる可能性を、8月17日のセミナーで発表しました。
Vinh Phuc省北部で行われた栽培試験では、遺伝子組み換えトウモロコシの単位面積あたりの収量が従来のトウモロコシと比較して30~40%高く、作物品質も良く、害虫の個体数が非常に減少した事が発表されました。ベトナムの専門家達は、遺伝子組み換えトウモロコシの利用によりベトナムの農業生産者の収入を大きく向上させることができ、殺虫剤の購入のための支出を大きく減少させることができると指摘しています。
この試験は冬作の終了まで継続され、その後遺伝子組み換えトウモロコシの安全性、品質評価が行われます。ベトナム全域での栽培が認可されるまでに国内4箇所の、ベトナムの典型的な生態系を有する地域での試験が行われる予定です。
ベトナムは毎年、平均して約30億ドル(2,310億円)を海外からの穀物輸入に費やしています。またベトナム国内の家畜飼料の価格は隣国のタイ、中国と比べて10~15%高い状況となっています。
ベトナム国内の穀物需要は、2020年までに5,000万トン、2050年までに8,000万トンへ達すると見通しです。一方で国内の農地面積は縮小傾向にあり、単位面積あたりの収量も、従来の作物としては最大レベルにまで改善されています。ベトナムの専門家は「作物収量をさらに改善する突破口として、遺伝子組み換え作物は唯一の解決法」と述べています。

2011年8月22日 / Viet Nam News
GM crops set for early start
http://vietnamnews.vnagency.com.vn/Agriculture/214601/GM-crops-set-for-early-start.html

中国:ダイズの耐塩性を強化させる遺伝子組み換え技術

【記事要約】
中国農業科学院の科学者Dong Cao博士達は、小麦由来の耐塩性遺伝子TaNHX2をアグロバクテリウム・リゾゲネスを用いた遺伝子導入法によって、ダイズの毛状根に導入し、TaNHX2遺伝子の過剰発現が耐塩性に与える影響を調査しました。
塩ストレスを与えた所、TaNHX2遺伝子を導入した植物が高い耐塩性を示したのに対し、比較対照の非遺伝子組み換え作物は塩ストレスの影響で白化し、15日以内に枯死しました。研究者達は同様にアグロバクテリウム・ツメファシエンスを用いた導入法でTaNHX2遺伝子をダイズに導入し、TaNHX2遺伝子がもたらす耐塩性の機能を調査しました。TaNHX2遺伝子を導入した植物は従来のものに比べて耐塩性が改善され、一株あたりの植物バイオマス量や花数が増加した上、生存期間の延長、成長阻害の減少などを示した個体が確認されました。
これによりTaNHX2遺伝子がダイズの耐塩性を改善する事、またアグロバクテリウム・リゾゲネスを用いた遺伝子導入法がダイズの遺伝子機能を改善する新手法になりうる事が示されました。

2011年8月19日/ISAAA
OVEREXPRESSION OF TANHX2 ENHANCES SALT TOLERANCE OF TRANSGENIC SOYBEAN
http://www.isaaa.org/kc/cropbiotechupdate/article/default.asp?ID=8310

5. 遺伝子組み換え作物の年表

弊社ホームページでは、知っているようで実はよく理解していない、「だけど、今さら人に聞くのも・・・」といった遺伝子組み換えの基礎知識をご案内しています。このコーナーでは、下記リンク先(弊社ホームページ内「資料室」)から、毎回トピックを紹介していきます。
○遺伝子組み換え作物基礎知識○
http://www.monsanto.co.jp/data/knowledge/index.html

5. 遺伝子組み換え作物の年表
「遺伝子組み換え作物の開発」と言うと、最近始まったことと思われる方もいるかもしれません。しかし、その歴史を見てみると学生時代に習った「メンデルの法則」の発見や、「DNA二重らせん構造の解明」まで遡ることができます。もちろん、それ以前にも人間は目的の性質を持つ作物を作るために違う性質を持ったものを交配したり、突然変異などによって誕生した品種との交配を行ってきましたが、偶然に頼ることが大きかった従来の品種改良から、遺伝子のメカニズムが解明されたことで、遺伝子の働きを直接品種改良に応用することが可能となりました。メンデルの法則の発見から始まる遺伝子組み換え作物の開発は、その後はどのような道筋をたどって、現在に至ったのでしょうか?下記のリンク先から遺伝子組み換え作物の開発から実用化までの歴史を、日本での動きとあわせてご覧いただけます。
http://www.monsanto.co.jp/data/chronology.html

食品の安全性や報道に関する、サイトのご紹介

今号では「特定非営利活動法人 国際生命科学研究機構(ILSI Japan)」をご紹介いたします。
ILSI は、科学的な視点で、健康・栄養・安全・環境に関わる問題の解決および正しい理解を目指すとともに、健康・栄養・安全・環境に関連する科学研究の実施・支援を行い、その成果を学術シンポジウムや出版物を通じて全世界に公表しています。
最近では特に「肥満」「食品バイオテクノロジー」「機能性食品」「食品安全・リスクアセスメント」の4つに注力して取り組み、ILSIは非政府機関(NGO)として世界保健機構(WHO)や国連食料農業機関(FAO)とも密接な関係にあり、FAOに対しては特別アドバイザーの立場にあります。
遺伝子組み換え技術に関する最近の発行物としては「遺伝子組換え食品を理解するⅡ」をWebに公開し、遺伝子組み換え技術について持たれがちな様々な誤解(食品安全性や、生物多様性への影響、抵抗性雑草等)に関し、科学的な見解を公表しています。

詳しくは、こちらをご覧ください。

特定非営利活動法人 国際生命科学研究機構(ILSI Japan)
http://www.ilsijapan.org/index.html

遺伝子組換え食品を理解するⅡ
http://www.ilsijapan.org/Bio2010/rikaisuru2-2.pdf

2011年8月31日水曜日

日本初公開の遺伝子組み換え作物も展示 「遺伝子組換え作物・食品に関するシンポジウム(大阪)のご案内」

◆日本初公開の遺伝子組み換え作物も展示
「遺伝子組換え作物・食品に関するシンポジウム(大阪)のご案内」
(以下は、主催者である日本植物細胞分子生物学会、シンポジウム実行委員会からの案内です)

遺伝子組換え作物は安定生産、環境負荷の軽減につながることから世界の耕地面積の10%にあたる割合で栽培されています。日本が輸入している穀物の半分以上が遺伝子組換え品種ですが、多くの消費者は遺伝子組換え食品に漠然とした忌避感を持っているようです。
遺伝子組換え技術によって作られたウイルス耐性パパイヤは、ハワイのパパイヤ産業をウイルスによる壊滅の危機から救いました。ハワイでは98年から商業栽培されているウイルス耐性パパイヤの輸入、消費が日本でもようやく認可されます。年内にも販売が始まるかもしれません。
ゴールデンライスは年間30万人とも言われる世界のビタミンA欠乏症の子供を救うことに役立つことが期待されています。再来年にもフィリピンで商業栽培が始まるとされています。
今回のシンポジウムでは、遺伝子組換え作物の栽培状況や日本企業が開発した青いバラに関する話題に加えて、「ハワイのウイルス耐性パパイヤ」と「ゴールデンライス」の開発者を海外から招待し、講演頂きます。
海外演者の講演には同時通訳がつきます。その後、海外からの講師も含めてパネルディスカッションを行います(同時通訳つき)。
当日は、ウイルス耐性パパイヤやゴールデンライスなどの展示も行います。参加者には実物を見て頂けますし、写真撮影も可能です。
参加費は無料ですが、事前登録が必要です。下記URLよりお申込み下さい。プレスリリースの文面もご覧いただけます。 http://www.jspcmb.jp/kokaisympo/
貴重な機会ですので多くの皆様のご参加をお待ちしております。   実行委員会

第5回:優良な種子がフィリピンのトウモロコシ生産を成功に導く

前号(第4回)では、単位面積あたりのトウモロコシ収量の増加について、米国とEUを中心にご紹介しました。今号ではフィリピンにおける遺伝子組み換えトウモロコシの普及と、収量の増加についてご紹介します。(United in Growth P.11)http://www.monsanto.com/SiteCollectionDocuments/2010-csr-report.pdf

フィリピンのトウモロコシ生産は、2000年を基準に2030年までに穀物収量を倍増させるための収量増のペースを順調に達成してきています。近年のこうした収量増加の多くが、優良な種子の利用によってもたらされていると考えられます。フィリピンでは2003年に遺伝子組み換えトウモロコシが栽培できるようになり、それ以来遺伝子組み換え技術の利用が年々広がっています。2009年には100万エーカー(40万ha)以上で遺伝子組み換えトウモロコシが作付けされ、栽培面積は前年度に比べて40%増加しました。フィリピンの農業生産者は遺伝子組み換えトウモロコシの利用により、全体で8,800万ドル(1ドル=80円計算として約70億円)の収益を新たに得ています。
なお参考までに、フィリピンの単位面積あたりのトウモロコシ収量の推移(1990年~2008年)が、以下のリンクにてグラフでご覧いただけます。これを見ると、遺伝子組み換えトウモロコシの種子が導入された2003年以降、フィリピンのトウモロコシ収量が順調に増加している事が分かります。

http://www.monsanto.co.jp/news/newsclip/image/vol93/united-in-growth.gif

ブラジル:国内のGM作物の栽培状況に関するレポート

【レポート要約】

  • 2011/2012 作物栽培年度におけるダイズ農家の栽培意向調査によると、ブラジルの遺伝子組み換え大豆の作付予定面積は約2,080万haで、国内ダイズの総作付面積の82.7%となる見通し。遺伝子組み換えダイズの栽培面積は、前年度と比べて243万ha(13.4%)の増加
  • 2011/2012 作物栽培年度における遺伝子組み換えワタの作付けは60万haとワタ総作付面積の39%となる見通し、遺伝子組み換えワタの栽培面積は前年度と比べて62%の増加
  • トウモロコシ全体(夏トウモロコシ、冬トウモロコシ合計)では、遺伝子組み換えトウモロコシの作付予想面積は910万haで、現時点で予想されるトウモロコシ総作付面積の64.9%となる見通し。


詳しくはこちらのレポート原文(英文)をご覧下さい
2011年8月3日/Celeres 社 BIOTECHNOLOGY REPORT
http://www.comunique-se.com.br/deliverer_homolog/arq/cli/arq_1198_76582.pdf

EU:食品、飲料業界が、政府に対して未承認遺伝子組み換えの食品原料への混入許容を要請

【記事要約】
EUの食品業界、飲料業界では、輸入食品原料に関して(訳註:EU域内で)承認されていない遺伝子組み換え品種の作物の0.1%以下の混入を(訳註:法的に)容認する様に、政府に要請しました。これは、飼料原料における未承認作物の混入を認めた新しいルールの制定を受けたものです。この飼料原料における新しいルールは、今年6月に未承認遺伝子組み換え作物の混入を0.1%まで認めるという内容で、投票により採択されました。
EU域内の食品、飲料業界を代表する業界団体である ”FoodDrinkEurope”は声明で「飼料原料に関する新しいルール設定は、第一のステップであるが、第二のステップとして、このルールを食品原料にも拡大適用するための法制化が、緊急を要する必要事項である」と発表しています。同団体では、「飼料業界同様、食品業界は海外からの輸入原材料に依存しており、飼料業界と同様の問題に直面している」と述べています。
欧州委員会(European Commission)では、食品業界に対して同様の提案をする前に、飼料業界に適用された新しい規制の効果を評価する予定と述べています。欧州委員会健康消費者保護担当の報道官であるFrederic Vincent氏は、「将来的には食品分野でも検討されることになるが、現段階で具体的時期がいつ、ということは言えない」と述べています。
2011年7月15日/REUTERS
Firms urge EU to allow unapproved GMOs in food imports
http://www.reuters.com/article/2011/07/15/us-eu-gmo-food-idUSTRE76E4GM20110715

インド:国内のワタ栽培面積の約90%がBt(害虫抵抗性)品種であるとの政府見解

【記事要約】
2011年8月に発表されたインド政府の公式声明において、インド農業省農業協同局は、2010/11栽培年度のインドにおける綿生産に関して、国内のワタ総栽培面積(1,114.2万ha)のうち、985 万ha(88.4%)がBt(害虫抵抗性)の遺伝子組み換えワタであると発表しました。

2011年8月4日/The Economic Times
Government acknowledges Bt Cotton constitutes 90% of country's total acreage http://articles.economictimes.indiatimes.com/2011-08-04/news/29850705_1_bt-cotton-cotton-cultivation-cotton-acreage

4.遺伝子組み換えの安全性評価  ③安全性評価の内容

○遺伝子組み換え作物基礎知識○
http://www.monsanto.co.jp/data/knowledge/index.html

4.遺伝子組み換えの安全性評価
③安全性評価の内容
安全性評価に関する2回目の今回は、評価内容について見ていきます。
食品、飼料としての安全性、環境への影響という大きく分けて3つの評価があります。それぞれにおいて専門家による評価が行われており、例えば食品と飼料としての安全性評価は、「遺伝子組み換え食品が従来の食品と同等の安全性が確保されているか」がポイントとなっています。他にはどんな項目が評価されているのでしょうか?
〈食品としての安全性審査について〉
食品としての安全性評価の内容は、導入した遺伝子や、遺伝子を導入することによる変化などを確認します。遺伝子を導入したもとの作物の食経験はどうか、それに組み込む遺伝子は安全か、目的以外のタンパク質はできていないか、新たに毒性を示すことはないか、アレルギー誘発性が高まっていないかどうか、栄養成分の量は大きく変化していないか、もし変化した場合は健康に悪影響を及ぼす心配はないか、予想外の変化が起こっていないか、などについて確認が行われます。

(さらに詳しくは下記のサイトをご覧ください)
http://www.monsanto.co.jp/data/knowledge/knowledge4.html#03

食の信頼向上をめざす会

今号では「食の信頼向上をめざす会」をご紹介します。
「食の信頼向上をめざす会」は、消費者、学識経験者、生産者、食品事業者、小売および外食業者の有志が、市民が安心して食生活を楽しむことができるような体制を構築するため、食の安全を守るための意識向上を促すとともに、食の安全に関する各種の情報を検証し、不適切な情報についてはそれを正す努力を行い、自らも正しい情報を理解しやすい形で発信するなどの活動を行うことで、揺らぎつつある食の信頼を取り戻すことを目指して設立されました。
最近では、「原発事故による放射能汚染と食品健康影響評価(平成23年4月7日)」「ユッケ問題から考える食中毒-食育の重要性-(平成23年6月20日)」に関してメディアとの情報交換会を開催するなど、食の安全に関する活動を活発に行っています。
詳しくはこちらをご覧下さい。
http://www.shoku-no-shinrai.org/index.html

2011年8月1日月曜日

モンサント・カンパニーが、米国の有名経済誌Forbesにおいて「世界で最も革新的(innovative)な企業100社」の第10位に選出されました

モンサント・カンパニーが、米国の有名経済誌Forbesにおいて

「世界で最も革新的(innovative)な企業100社」の第10位に選出されました

詳しくは以下のウェブサイトよりご覧いただけます。

Forbes “The Most Innovative Companies Today–And Tomorrow”
http://blogs.forbes.com/tompost/2011/07/20/the-most-innovative-companies-today-and-tomorrow/

「世界で最も革新的な企業100社」全リスト
http://www.forbes.com/special-features/innovative-companies-list.html

2011年度、遺伝子組み換え作物圃場見学会のご案内

日本モンサント株式会社では、7月下旬から9月上旬にかけて毎年恒例の遺伝子組み換え作物(大豆、トウモロコシ)の見学会を研究農場(茨城県稲敷郡河内町)で実施しています。現在、見学者を募集しておりますので、ご興味のおありの方は是非お申込みください。

※詳細は添付ファイルもしくは弊社webサイトをご覧下さい。 
http://www.monsanto.co.jp/

第4回:「単位面積あたりのトウモロコシ収量の比較-米国とEU諸国」

United in growth P.9
http://www.monsanto.com/SiteCollectionDocuments/2010-csr-report.pdf

世界の4大穀物の一つであるトウモロコシ、家畜飼料やコーンスターチの原料として、南北アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、アジアなど世界中で栽培されています。しかし栽培方法や用いられる品種、技術普及の差から、単位面積あたりの収穫量(単収)には各国で大きな開きがあります。今回は単収の増加を数字で比較、確認しながら、その背景を見てみます。

  • 世界全体の収量増加の傾向(2000年~2008年)(1)
  • 世界全体の平均ではトウモロコシの収量は1ha当たり673kg増加
  • 米国平均では1ha当たり1,225kg増加
  • EU諸国(27カ国)の平均では1ha当たり367kg増加
  • 高品質な種子の優位性と、今後の世界の農業

なぜ上記の様な差が生じたのでしょうか?米国やEU域内の農業生産者は共に、播種や収穫に用いる近代的な農業機械を利用し、効果的な農場管理手法、最新の肥料を利用出来る程度の規模の優位性を持っています。しかし米国の生産者が雑草防除、害虫防除のために遺伝子組み換え品種を利用してきたのに対し、EUでは規制によってこれらの遺伝子組み換え作物を利用する機会は限られてきました。 米国には「自国の農業生産者に最新の農業技術を利用してもらいたい」という、確固とした政策立案方針があります。この結果、米国にはトウモロコシ栽培に用いられている世界の農地の面積的には20%しかないのにも関わらず、世界のトウモロコシ生産量の40%を生産するようになりました(2)。
私達は、米国で為し遂げられた様な新しい技術の利用が、農業の生産性や持続可能性を向上させると考えています。


参考情報:各国の優良農業生産者におけるトウモロコシ単収の増加量(1)   (2000年~2008年)

遺伝子組み換え品種が広く利用されている国々
  • 南アフリカ : 1.44 トン/ヘクタール
  • 米国 : 1.27 トン/ヘクタール
  • アルゼンチン : 1.26 トン/ヘクタール
  • カナダ : 1.16 トン/ヘクタール
  • ブラジル : 0.97 トン/ヘクタール

遺伝子組み換え品種があまり利用されていない国
  • メキシコ : 0.72 トン/ヘクタール
  • 中国 : 0.55 トン/ヘクタール
  • インド : 0.46 トン/ヘクタール
  • EU27ヶ国 : 0.97 トン/ヘクタール

(1). United States Department of Agriculture Foreign Agriculture Service. Production, supply and distribution online.
http://www.fas.usda.gov/psdonline/psdQuery.aspx(2). National Corn Growers Association. 2010 World of Corn.
http://www.ncga.com/files/pdf/WOC2010.pdf

EU:輸入飼料原料への未承認遺伝子組み換え作物微量混入を容認


【記事要約】
EU(欧州連合)は、EU域内に輸入される家畜飼料原料について、未承認の遺伝子組み換え作物の混入を0.1%まで認める事を決定しました。
EUでは、未承認の遺伝子組み換え作物混入が原因で米国産大豆の輸入が出来ず、飼料原料の供給が混乱した2009年の事態の再発を防止するために、産業界の支援の下で未承認作物の混入上限(混入閾値)設定の必要性が議論されてきました。
今回、未承認の遺伝子組み換え作物として混入が許容されるのは、当該遺伝子組み換え作物の生産国で既に安全性認可が終了しており、なおかつEFSA(欧州食品安全機関)への安全性審査の申請が行なわれて3ヶ月以上経過している作物に限定されます。
またEFSAは当該作物について0.1%以下の混入が、健康や環境に対してリスクを有さない事をEFSAの意見として表明する必要があります。今回設定された0.1%の閾値は家畜飼料原料に限定され、食品には適用されていません。
EU加盟国の多くは、食品用としての輸入に関しても今回と同様の未承認遺伝子組み換え作物の混入閾値設定に前向きであると報道されていますが、欧州委員会では、現在のところその様な提案を審議する予定はないと述べています。
2011年6月24日/Reuters
EU Allows Unapproved GM Material In Feed Imports
http://www.reuters.com/article/2011/06/24/eu-gmo-imports-idUSLDE75M1EA20110624

EU:欧州議会、遺伝子組み換え作物の栽培禁止に道を開く


【記事要約】
欧州連合(EU)議会は7月5日、EUレベルでの安全性認可が終了している遺伝子組み換え作物について、栽培を規制もしくは禁止する権限を加盟各国に委ねる欧州委員会(EC)の修正提案を、投票の上で可決しました。この修正提案によって、EU加盟各国は各国の域内における遺伝子組み換え作物の栽培禁止に明確な法的根拠を与えられ、貿易相手国からの異議申し立てに対して法的保護を得る事が出来ます。これには環境要因、社会経済的要因、また各国の国土利用や農業事情の背景も含まれます。
この修正提案には、今後新たな遺伝子組み換え品種の栽培認可を行う場合は、EFSA(欧州安全機関)が行っているEUレベルの安全性審査をさらに改善する事や、非標的生物への影響など長期的な環境影響を考慮する事、遺伝子組み換え作物が従来農法や有機農法の作物に混入しない体制を構築する事、また混入が発生した場合には、金銭的な補償の責任を負う事などが盛り込まれています。
2011年7月8日/ISAAA Crop Biotech Update
EU PARLIAMENT PAVES WAY FOR GMO CROP BANS
http://www.isaaa.org/kc/cropbiotechupdate/article/default.asp?ID=8090

ケニア:遺伝子組み換え作物を許可する法案が成立

【記事要約】

ケニアでは遺伝子組み換え作物の栽培と輸入を許可する法案が成立し、同国はアフリカで4番目となる(訳註:南アフリカ、エジプト、ブルキナファソに続く)、遺伝子組み換え作物の利用国となります。

6月22日の法定公告において、この法案は7月1日より公布される事が発表されました。これにより遺伝子組み換えトウモロコシなどの製品に対する規制が解除されます。

同法案の成立によって、穀物不足に直面するケニアへは、これまで規制のため輸入できなかった南アフリカ共和国などの主要な生産国から、トウモロコシを輸入する事が出来るようになります。ケニア政府は、干ばつの影響から2011年-2012作付年度において1,480万袋(訳註:1袋90kg、計133万トン)のトウモロコシが不足すると予測しています。

2011年7月4日/Reuter
Kenya approves law to allow GM crops
http://af.reuters.com/article/kenyaNews/idAFLDE7630C720110704

米国:湿潤な天候がラウンドアップ・レディー・テンサイの効果を試す

【記事要約】

今年2月にUSDA(アメリカ農務省)によってラウンドアップ・レディー(RR)品種のテンサイ(訳註:砂糖生産ため栽培されている大根の一種)の無規制栽培が再び許可されて、今年も多くの米国のテンサイ生産者が、RR品種のテンサイを作付けています。

アイダホ州の生産者であるJeff Henry of Jerome氏は、5月25日にラウンドアップ除草剤をRRテンサイの畑に散布しました。同氏は「(訳註:今年の湿潤な気候から)もし従来品種のテンサイを栽培していたら、播種した多くのテンサイは雑草に負けていただろう」と述べています。アイダホ州テンサイ生産者組合の代表である同氏は、RRテンサイの栽培では、ラウンドアップ除草剤を1~2回散布する事で、高品質のテンサイが収穫できると期待しています。従来のテンサイ品種を栽培する時には、3~5回の(訳註:ラウンドアップ除草剤以外の)除草剤を散布する必要がありました。

製糖会社であるAmalgamated Sugar Co. の農業部長であるStacey Camp氏は「RRテンサイの栽培体系では、除草剤をそれほど多く散布する必要性がありません。今年を含めてここ数年、雑草が生育し易い湿度の高い気候が続いていることから、RRテンサイを利用できるのは喜ばしい事です」と述べています。

2011年6月2日/Capital Press
Damp weather puts Roundup Ready crops to test
http://www.capitalpress.com/content/dw-biotech-crop-weather-w-art-060311

4.遺伝子組み換えの安全性評価  ①国際的な安全性評価 ②日本での安全性評価


弊社ホームページでは、知っているようで実はよく理解していない、「だけど、今さら人に聞くのも・・・」といった遺伝子組み換えの基礎知識をご案内しています。このコーナーでは、下記リンク先(弊社ホームページ内「資料室」)から、毎回トピックを紹介していきます。
○遺伝子組み換え作物基礎知識○
http://www.monsanto.co.jp/data/knowledge/index.html
4.遺伝子組み換えの安全性評価
新しい遺伝子組み換え作物が出来た場合でも、それがすぐに市場に流通されるわけではありません。市場流通までには、国際的な基準に基づく評価や、国内の法に従った安全性審査と認可を受ける必要があります。
また一言で安全性と言っても、日本の場合は、その評価には大きく分けて3つ、食品としての安全性、飼料としての安全性、環境への影響に分けられます。さて、国際的な評価基準、国内での評価には、どんな基準や法律があり、遺伝子組み換え作物が認可されるまでにはどのような機関が関わっているのでしょうか? 今回から、遺伝子組み換え作物の安全性評価に関して、2回に渡って見て行きます。
① 国際的な安全性評価
遺伝子組み換え作物の食品としての安全性については、国際的な基準に基づいて評価されています。OECD(経済協力開発機構)で合意された「実質的同等性」という共通概念を前提に、2003年には食品の国際規格を定めるコーデックス委員会(FAO/WHO合同国際食品規格委員会)で安全性評価の国際基準が策定され、これに基づいて各国が審査を行っています。(続きをご覧になるには下記のサイトをご覧ください)
http://www.monsanto.co.jp/data/knowledge/knowledge4.html