2011年11月15日火曜日

英国:飢餓が、イギリスのGM小麦の認可に関する議論の呼び水に

【記事要約】
アメリカ合衆国小麦連合会の政策担当部長であるShannon Schlecht氏は「飢餓がGM小麦に関する議論の呼び水となった」と述べています。 Schlecht氏は、ロンドンで開かれた会議の席上、先月イギリス国内でGM小麦の圃場試験が認可された事はヨーロッパでGM小麦実用化にむけた「大きな前進」としています。
国際的非営利活動法人であるOxfam International によると、2010年以降高騰している食料価格は1,000万の人々を困窮させ、世界の飢餓人口は再び10億人に達する可能性があります。また国連食糧農業機関(FAO)と国際連合(UN)によると、2050年までに世界人口が90億人へと増加する中、現在より70%の食料増産が成し遂げられなければなりません。
Schlecht氏は、「バイオテクノロジーや遺伝子組み換え作物に関する議論は、よりオープンになりつつある」とし、「私達は世界の食料需要を満たす事ができる技術へ目を向ける必要があり、バイオテクノロジーはこれを達成するための一つの要素」と述べています。
国際連合によると、この10年間で小麦価格は80%上昇、トウモロコシ価格は74%上昇し、食品価格は2倍以上になりました。
アフリカの数カ国の農業生産者は既にGM作物の利用を始めている他、食用穀物の生産を改善できるGM作物に興味を持っている国もあります。
1996年、GM作物の栽培は6カ国でが開始しましたが、2010年時点で、GM作物を商業栽培している国は29カ国にまで増加しています。

2011年10月6日/ Bloomberg
Hunger Opens Discussions on Biotech Wheat as U.K. Approves Trial
http://www.bloomberg.com/news/2011-10-06/hunger-opens-discussions-on-biotech-wheat-as-u-k-approves-trial.html