2013年1月17日木曜日

モンサント・カンパニー、遺伝子組み換え乾燥耐性トウモロコシ、DroughtGard TM (ドラウトガード)の圃場試験結果を含む、2012年の製品実績データを発表

モンサント・カンパニーの最高技術責任者(CTO)のRobb Fraley (ロブ・フレーリー)博士が、世界で始めての遺伝子組み換え乾燥耐性トウモロコシ、DroughtGard TMの圃場試験結果を含む、モンサント・カンパニーの製品、研究開発パイプラインの2012年実績データを発表しました。
DroughtGard™は、厳しい乾燥に見舞われた2012年栽培シーズンの試験でも高成績を上げ、販売予定の米国西部グレートプレーンズにおいて、競合する他社製品と比較してエーカー(約4,046.9㎡)当たり5ブッシェル(約136kg)以上高い収量を上げました。 また、2009年から一般商業栽培が始まった Genuity(R) Roundup Ready 2 Yield(R)(ジェニュイティ・ラウンドアップ・レディー2 イールド)大豆は、 第一世代のRoundup Ready(R)大豆に比べて収量面での優位性が拡大しており、全米でエーカー(約4,046.9 ㎡)当たり4.5 ブッシェル(約122.5kg)以上も高い収量を達成しました。
また、グリホサートに加えジカンバに対する耐性も付与して、防除が難しい雑草やグリホサートに抵抗性を持つ雑草の防除も可能にしたRoundup Ready(R) Xtend Crop System(ラウンドアップ・レディー・エクステンドクロップシステム)や、種子の収量潜在能力を最大限に発揮させる精密な播種栽培管理法であるIntegrated Farming SystemsTM (インテグレーティド・ファーミングシステム:統合農業システム)など、弊社の研究開発パイプラインの進捗状況や試験データ実績を公表しました。

詳しくは以下をご覧下さい。
日本モンサント株式会社プレスリリース: 「好調な収穫結果が、作物の収量増を牽引する業界リーダーとしてのモンサント・カンパニーを実証」
また、乾燥耐性トウモロコシの栽培試験データに関しては、以下、米国モンサント・カンパニーのホームページ(英文)から詳細をご確認いただけます。
ROOT DIG DEMONSTRATES DEEPER ROOTS, STRONG YIELD ADVANTAGE WITH DEKALB® DROUGHT-TOLERANT CORN 

モンサント・カンパニーが「世界で最も働きがいのあるグローバル企業」世界ランキングにランキングベスト25

モンサント・カンパニーは、Great Place to Work(R) Institute が選ぶ「働きがいのあるグローバル企業世界ランキングベスト25 社」に、14 位で選ばれました。これはモンサント・カンパニーの卓越した企業風土と、「グローバルな就職先」としての評価に対して与えられたものです。
Great Place to Work (R) Instituteは、世界45カ国以上で「働きがいのある会社(Great Place to Work(R) 」を世界共通の基準で調査分析し、一定の基準に達した会社を各国ごとにベストカンパニーとして発表しています。今回発表された「働きがいのあるグローバル企業」世界ランキングベスト25社は、以下の日本語のウェブサイトでもご確認いただけます。
2012年11月15日 「働きがいのあるグローバル企業」世界ランキング発表 (GPTWジャパンHP )  
詳しくは以下をご覧下さい。
モンサント・カンパニーが「世界で最も働きがいのあるグローバル企業」世界ランキングベスト25にランクイン

イギリス:環境活動家Mark Lynas(マーク・ライナス)氏がOxford Farming Conferenceでこれまでの反遺伝子組み換え(GM)活動について謝罪

【記事要約】
1月3日、オックスフォード大学で行われたThe Oxford Farming Conferenceにて、The God Speciesの著者で、反遺伝子組み換え(GM)活動で知られる環境活動家のMark Lynas氏は、これまで反GM活動に関わってきたが、GMテクノロジーは飢餓や環境対策の上で不可欠な技術であると謝罪しました。
同氏は陳謝の理由について、「真実の『科学』を発見したという単純な理由によるものであり、こうした経験を経て、より優れた環境保護運動家になれた、と思っています」と述べています。
Lynas氏はスピーチの中で、同氏がGM技術について誤解したまま科学的なレビューを経た論文等を確認することなく、反GM活動を行ってきたこと、実際に資料を確認したところGMに関する逸話は環境家の間の都市伝説(※訳者註)のようなものであると気づいたこと、実際にはGM作物は農薬を減らすこと、GM技術は大企業だけに利益があると考えていたが実際には農業に必要なコストや労力の削減等につながっており、商品価値があるため利用が広がっていること、試行錯誤の繰り返しでゲノム全体を動かす従来の品種改良に比べて、数個の遺伝子だけを動かすGM技術はより正確で安全であること、などを指摘しました。
また、2050年までに、耕地面積はほとんど変わらない中で、限られた水や肥料等で、約95億人もの人々の食料を生産しなければならない現実を考えたとき、環境保全型の持続可能な農業にGM技術は有用であり、むしろ活動の目的に照らして環境保護家がこの農業技術に反対する理由が分からないと述べています。

※広く口承される噂話のうち、現代発祥で根拠が曖昧・不明であるもの(広辞苑より) 

2013年01月04日各掲載記事
New York Times: http://tinyurl.com/revkin-lynas
Los Angeles Times: http://tinyurl.com/LATimes-Lynas
Nature Conservancy: http://bit.ly/TXXgzL
Discover Magazine: http://tinyurl.com/Discover-Lynas
Fox News: http://tinyurl.com/FoxNews-Lynas
Keith Kloor/Bloomberg:  http://bloom.bg/V4AYOS
Michael Specter/The New Yorker: http://nyr.kr/11azLJc 
【参考】
オックスフォード大学でのMark Lynas氏発言要旨(英語)と動画

スペイン:遺伝子組み換えトウモロコシを利用する農家の経済ベネフィットは、国内全体で1,100万ユーロ(約11億5,000万円)、1ヘクタール当たり95ユーロ(9,975円)と報告

【記事要約】
スペイン国内で害虫抵抗性の遺伝子組み換えトウモロコシを栽培する農業生産者において、この利用により得られた経済的ベネフィット(売上高の増加)は、2012年の一年間で1,100万ユーロ(1ユーロ=105円換算として約11億5,000万円)以上になる事が、Spanish Journal of Agriculture 誌(SJAR)の報告によって明らかとなりました。同報告書は、遺伝子組み換えトウモロコシ利用による売上高増加は、平均で1ヘクタール当たり95ユーロ(同9,975円)と報告しています。
スペインの農業生産者は過去15年間、遺伝子組み換えトウモロコシを活用しており、2012年には過去最高となる113,006ヘクタールで遺伝子組み換えトウモロコシが栽培されました。これはスペイン国内のトウモロコシ栽培面積の30%に相当します。

2012年11月8日 / EurActic.com
The additional gross margin of Spanish farmers that cultivated GM maize during 2012 was over 11 million Euros

イスラエル:世界のエネルギー需要を満たすための、遺伝子組み換え技術を用いた樹木育種と大規模栽培

【記事要約】
 イスラエルの Future Gene社は、通常よりも太く、早く成長する遺伝子組み換えユーカリ の利用により、化石燃料の代替となるユーカリ油によるエネルギー生産が可能と考えてい ます。同社はこれまでの11年間、多くの遺伝子組み換えユーカリやポプラをイスラエル、 中国、ブラジルで、1区画100ヘクタールの規模で野外試験栽培を実施しています。同社の 遺伝子組み換えユーカリは従来の品種に比べて20-30%成長が早く、1年間に5メートルの 速度で成長するため、5年半の間に約27メートルの高さに成長します。
 現在ブラジルでは、同社の遺伝子組み換えユーカリが、商業栽培に向けた規制認可プロセ スの最終段階にあります。生物多様性影響評価書の最終版がブラジル政府に提出され、問 題なく認可された場合、2015年までにこの遺伝子組み換えユーカリの商業栽培が認められ る予定です。 

2012年11月15日 / guardian
The GM tree plantations bred to satisfy the world's energy needs

海外各国に見る、遺伝子組み換え作物栽培の動向  第7回:カナダ

カナダでは1996年から遺伝子組み換え作物の商業栽培が始まり、現在は1,040万ヘクタール(2011年)と、世界で5番目の規模で栽培されています。今回はカナダにおける遺伝子組み換え作物の利用状況をご紹介します。

◇ 2011年にカナダ国内で栽培された遺伝子組み換え作物

  •  ナタネ(除草剤耐性):カナダのナタネの栽培面積の約96%が遺伝子組み換え品種(1)
  • 大豆(除草剤耐性):カナダの大豆の栽培面積(主産地のオンタリオ、ケベック州の合計)の約81%が遺伝子組み換え品種(1) 
  • トウモロコシ(害虫抵抗性、除草剤耐性、スタック品種):カナダのトウモロコシの栽培面積(主のオンタリオ、ケベック州の合計)の約93%が遺伝子組み換え品種(1)
  • テンサイ(除草剤耐性):カナダのテンサイの栽培面積の96%が遺伝子組み換え品種(1) 


<日本の食生活とカナダの農業との繫がり>

食用カノーラ油の原料となるナタネの国内生産量は、わずか年間1,950トンです(2)。一方で海外からは年間232万トンのナタネを輸入していますので、日本のナタネ自給率は推定で0.08%と、需要のほぼ全量(99.9%以上)を海外に依存している状況です(2)。輸入ナタネの中でもカナダ産が226万トンと輸入97%を占めていますので(2)、日本で流通、利用されるカノーラ油の約97%が、カナダ産のナタネ由来であると推定され、その96%(ナタネ需要量の93%)が遺伝子組み換えナタネと推定されます。
揚げ物、焼き物など、私たちは日々の食事にカノーラ油をよく使いますので、ナタネの供給が滞れば、私たちの食事に支障が出ることが予想され、遺伝子組み換えナタネが日本の豊かな食卓に欠かせない存在となっていると言えます。

(1)ISAAA Briefs, No.43 p.87-92 (2012)
(2)農林水産省「平成23年産なたねの作付面積及び収穫量(子実用)」
(3)財務省貿易統計(2011全期)