2014年9月2日火曜日

日本モンサント株式会社:「2014年度 遺伝子組換え作物見学会」公開日程の追加のご案内

弊社研究農場(茨城県稲敷郡河内町)で毎年実施している遺伝子組換え作物見学会について、既に 多くの日程で定員を超えるご好評を頂いているため、一般公開の日程を増やしました(9月12日 午前の部)。
また10名以上の団体でのご参加の場合は、公開日程以外での見学も受け付けております。詳しくは 下記ホームページをご覧下さい。
見学会は9月中旬で終了予定となっております。是非この機会をご活用いただき、GM作物を実際 に見ていただき、GM作物に関する情報収集の場としてご活用いただきますよう、ご案内申し上げます。

お申込み方法、詳細は、弊社ホームページをご覧ください。

日本モンサント株式会社:2014年度 遺伝子組み換え作物見学会のご案内

日本モンサント株式会社:「遺伝子組換え作物見学会のブログ」のご案内

昨年に開設した、「日本モンサント株式会社:遺伝子組換え作物見学会のブログ」において、今年も 見学会や作物の様子の簡単な紹介と、参加者から頂いたアンケートの掲載を始めましたので、ご案内 いたします。 是非ご覧下さい。

日本モンサント株式会社:遺伝子組換え作物見学会のブログ

バイテク情報普及会特設サイト:「GMO Answers Q&A 紹介サイト」創設のご案内

米国では、モンサント・カンパニーなど植物バイオテクノロジーに携わる企業が協力して、遺伝子組換え作物に関する質問の受付窓口ウェブサイト「GMO Answers」を開設して2013年より運用を始めて います。「GMO answers」 では、遺伝子組換え作物に関するあらゆる質問を世界中からWeb上で受け付け、100名を越える科学者や専門家が分かりやすく回答しています。
このたび、バイテク情報普及会(CBIJ: Council for Biotechnology Information Japan)は、この「GMO answers」に掲載された数多くの質問のなかから、一部を抜粋、翻訳して紹介した特設サイト「GMO Answers Q&A 紹介サイト」を開設しました(8月7日)。遺伝子組換え作物に関する情報源として、是非ご利用下さい。

 バイテク情報普及会:GMO Answers Q&A 紹介サイト

バングラデシュ:商業栽培が始まった害虫抵抗性(Bt)ナスの状況

【要約】 バングラデシュにおいてナス(eggplant/aubergine)は重要な作物です。同国では150,000の極めて小規模な農業生産者が、毎年50,000ヘクタールでナスを栽培しています。同国のナスは、通常の農薬では効果的に防除できないナスノメイガ(FSB)の被害を常に受け、多くの場合で収穫ロスが発生していました。害虫が大量に発生した際には、生産者は農薬を場合によって1日おきに、収穫までに80回も散布せねばならず、これは生産者、消費者、環境にとって大きな問題をもたらしています。
2013年10月30日、バングラデシュ政府は歴史的な決断によって遺伝子組換えの害虫抵抗性(Bt)ナスの種子増殖と、初期的な商業栽培を認めました。2014年の春からはBtナスの栽培が始まり、4種類のBtナスの苗が州政府農業省から配布され、合計約2.6ヘクタールで栽培されています。2015年までには、害虫抵抗性を持つナス5品種が作られる予定です。またバングラデシュ政府は、今後5年以内に、国内の20地区にわたるナス栽培面積50,000ヘクタールのの40%にあたる20,000ヘクタールにBtナスを導入する予定です。
これまでに行われた試験結果では、Btナスの利用によって収量が30%増加し、殺虫剤散布回数が70-90%削減され、1ヘクタール当たり1,868ドル(約18万6,800円)の経済メリットが示されています。これは、国民一人当たり年間所得が700ドルに過ぎないバングラデシュにおいて、大きな金額です。Btナスの利用によって、バングラデシュのナス生産者150,000人には2億ドル(200億円)の経済メリットがもたらされ、消費者もまた、汚れが少なく、品質が良く、より手ごろな価格でナスを手に入れられるようになります。

ISAAA Brief vol.47-2014 Executive Summary
The Status of Commercialized Bt Brinjal in Bangladesh
Download Full Brief

米国:アメリカを作った木

【記事要約】 アメリカ栗の木は、かつては米国東部の森林の大半を占める樹木でしたが、20世紀前半に中国から(下記訳者註参照)侵入した菌が原因の病気により、現在では絶滅の危機にあります。
過去数年間、米国の植物科学者たちは伝統的な交雑手法を用いて、病気の影響を受けないアメリカ栗品種を開発しようとしてきましたが、なかなか良い品種の開発は出来ませんでした。しかし、コムギ由来の遺伝子を導入することで病気への抵抗性を持つ遺伝子組換えアメリカ栗の木を開発する方法が見つかりました。
この遺伝子組換えアメリカ栗は、過去数年間、野外栽培試験が行われています。米国の環境保護庁、農務省の認可が得られれば、この遺伝子組換えアメリカ栗は野外で栽培されるでしょう。この取り組みは、遺伝子組換え技術を用いて絶滅の危機の種を救う初めてのものです。

(訳者註:Bloomberg View の記事原文では、「中国から侵入した」とありますが、実際には日本から侵入したというのが通説です(下記Scientific American のウェブサイトを参照))

2014年7月4日/Bloomberg View
The Tree That Made America
2014年2月18日/Scientific American
The American Chestnut's Genetic Rebirth 

米国:遺伝子組換え作物は、どのようにして米国で普及したのか

【記事要約】 米国農務省(USDA)が最近発表したデータは、この10年以上の間、どのようにして遺伝子組換え作物が米国の農業で拡大したかを示しており、うち幾つかのデータは抜粋して検討する価値がある。

  • 米国で栽培されるトウモロコシ、ダイズ、ワタは、いずれも93%以上が遺伝子組換え品種である。
  • 除草剤耐性、害虫抵抗性が、最もポピュラーなGMの形質である。
  • 米国の加工食品の70%において、遺伝子組換え作物が利用されている。
    • 米国のスーパーマーケットで販売されている加工食品の60-70%において、甘味料、ダイズレシチンなど、遺伝子組換え作物由来の原料が使われている。米国で消費される砂糖の約半分が遺伝子 組換え由来であり、加えて、チーズを作る際に用いられる酵素や、乳牛のお乳を良く産生させるホルモンでも、遺伝子組換えが使われている。
  • 世界の全農地の12%において、遺伝子組換え作物が栽培されている。
  • 遺伝子組換え作物の普及速度は低減しつつある。
    • 遺伝子組換え作物の栽培の大部分は、米国、アルゼンチン、ブラジル、カナダ、インドの5大国で行われており、その普及度はこれらの国で既に非常に高くなっており、普及速度は低減しつつある。 米国の場合、トウモロコシ、ダイズ、ワタは、実質的にほとんど全てが遺伝子組換え品種になっている。

2014年8月12日/Vox
How GMO crops conquered the United States

英国:オメガ-3脂肪酸を産生する遺伝子組換え植物の試験、収穫を間近に控える

【記事要約】イギリスでは、オメガ-3脂肪酸の持続的供給源をつくるための植物の栽培試験が完了に近づいて います。
これは、遺伝子組換え技術を用い、魚油の成分を多く含有する遺伝子組換え植物を作るという、 画期的な取り組みです。この遺伝子組換え植物は、世界中で問題となっている水産資源の乱獲を緩和し、またオメガ-3脂肪酸の供給源として、水産資源に比べて効率的な供給源となる可能性 があります。
この研究はイギリスのハートフォードシャーにあるローザムステッド研究所で行われており、この研究所では長鎖オメガ-3脂肪酸を産生する遺伝子組換えのナガミノアマナズナ(Camelina sativa)の栽培試験を行ってています。栽培試験は今年の4月、イギリス環境食糧地方省(DEFRA)によって開始が認められました。この遺伝子組換えナガミノアマナズナは、8月末に収穫されデータが収集される予定です。

 2014年8月6日/Dailymail
 First GM plants to produce omega-3 oil almost ready for harvest: Trial could lead to alternative source of fish oil in the future