2011年8月1日月曜日

EU:欧州議会、遺伝子組み換え作物の栽培禁止に道を開く


【記事要約】
欧州連合(EU)議会は7月5日、EUレベルでの安全性認可が終了している遺伝子組み換え作物について、栽培を規制もしくは禁止する権限を加盟各国に委ねる欧州委員会(EC)の修正提案を、投票の上で可決しました。この修正提案によって、EU加盟各国は各国の域内における遺伝子組み換え作物の栽培禁止に明確な法的根拠を与えられ、貿易相手国からの異議申し立てに対して法的保護を得る事が出来ます。これには環境要因、社会経済的要因、また各国の国土利用や農業事情の背景も含まれます。
この修正提案には、今後新たな遺伝子組み換え品種の栽培認可を行う場合は、EFSA(欧州安全機関)が行っているEUレベルの安全性審査をさらに改善する事や、非標的生物への影響など長期的な環境影響を考慮する事、遺伝子組み換え作物が従来農法や有機農法の作物に混入しない体制を構築する事、また混入が発生した場合には、金銭的な補償の責任を負う事などが盛り込まれています。
2011年7月8日/ISAAA Crop Biotech Update
EU PARLIAMENT PAVES WAY FOR GMO CROP BANS
http://www.isaaa.org/kc/cropbiotechupdate/article/default.asp?ID=8090